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「デ・キリコ展」で異次元への旅なのだ編

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部屋に飾るなら、この作家の作品がいいなあ…と思っていた(もちろん、印刷物の話だけど)。

★ やわらかさを感じる色遣いの妙、見事な構図、不思議さの中に奇妙な懐かしさを感じる。デ・キリコの絵画コレクション「巨匠デ・キリコ展」=写真(C)大丸ミュージアム。ずっと見ていても飽きないくらいの圧巻の110点。習作もあって、すばらしいデッサン力なのだなあ、と感心(当たり前だ、イタリアの巨匠だぞ)。

【ジョルジョ・デ・キリコ】イタリアが生んだ20世紀最大の画家(1888~1978)。その不思議な記憶の世界は「形而上絵画」(メタフィジカ)と呼ばれ、シュールレアリストたちに大きな影響を与えた。1920年ごろから作風を一変させて写実絵画に傾斜したが、晩年再び作風を戻し、新形而上絵画(ネオ・メタフィジカ)を確立した。

★ 見ていると、なんとなく不安と孤独を感じてしまうが、しっかりとした線と、不可思議ながら極めて立体的な構成が現実を忘れさせて,僕たちを異次元空間へ誘ってくれる。
写真は「不安を与えるミューズたち」(1974年)で、これらミューズ作品シリーズもいいけど、僕は「ユリシーズの帰還」に見入った。アパートの中の大海、さざなみのなか小舟を漕ぐ女神……文字ではとても表せないから、やっぱり観るしかない。

★ 関連グッズとして、横尾忠則氏のTシャツもオススメ。横尾氏らしくない(?)シンプルなデザインだった。

【芸術の秋だ! 観て良かった度=★★★☆☆】
by suginami458 | 2005-10-09 23:02 | 小説・エンターテインメント