【流されゆく日日05】excite

ブログトップ

2005年 10月 13日 ( 1 )

この文庫!/五木寛之『僕はこうして作家になった』編。


幻冬舎が創立11周年記念事業として、いわゆる文庫内文庫『幻冬舎にんげん文庫』を刊行した。
早い話、五木寛之氏の専用文庫。新刊6冊一挙刊行。

★ 普通、文庫化するには2年ぐらいが必要だけど、そこは角川流の幻冬舎、流儀なんて関係なく、他社の『気の発見』(平凡社)『みみずくの夜メール』(朝日新聞社)を素早く収録(もちろん、手打ちは済んでいるんだろうけど)。

★ で、『僕はこうして作家になった/デビューのころ』。
かなり前に集英社から出された(単行本時のタイトルは『デビューのころ』)が同社も文庫にせず、絶版寸前だったもの。五木氏が文壇デビューするまでの青春時代、様々な職業遍歴を書いたもので、「告白的自伝」とカバーにあるけど、本当か。

★ 自伝とあるけど、本当のことを書いたら大変なことになるのは、だれでも分かる。ま、適当に当たり障りがない程度にして、青春作家を演出しよう…がありあり。内容もアレは書いてないし、コレも書いていない(でも、なぜ集英社が文庫にしなかったんだろう? できない何か事情があったのか、改変期間が必要だったのか)。

★ でも、改めて読むと、名も無き一人の青年が、目に見えない大きな力によって上昇していく過程が読み取れる。ここが五木さんの言う「他力/サムシング・グレート」でしょう。
新刊6冊とも全部ワンコイン500円(税込み)は「若い人に手軽に読んでもらいたい。僕も学生時代に安い文庫にはお世話になったからね」と言う五木氏らしい演出。

【オモシロ度=★★★☆☆】
[PR]
by suginami458 | 2005-10-13 00:02 | 小説・エンターテインメント