【流されゆく日日05】excite

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2005年 11月 07日 ( 1 )

『夜市』は快挙! 編

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もう冬だけど、薄ら寒くなる一冊『夜市(よいち)』(恒川光太郎、1260円)が面白い=写真(C)角川書店。
角川書店の第12回日本ホラー小説大賞受賞作。表紙カバーのデザインもいいぞ。

★ 帯コピーは「注目の大型新人誕生! 選考委員も大絶賛の傑作」。いまどきこんな帯でいいの? って感じ。あの林真理子サンも「文句なしの大賞」とか。
ストーリーは、なんでも売っている化け物たちの市場「夜市」に幼いころ紛れ込んでしまった裕司は、脱出するために弟を売り飛ばし、「野球がうまくなる才能」を手に入れたが…。

★ 人攫い、抜き身の刀を手にした老紳士、永久放浪者、狸、一つ目ゴリラ、カウボーイ…登場人物たちもタダモノではない。異形の住人ばかり。でも、なんとなく姿が浮かんでくる…嘘を現実のように書き込むうまさ! ホラー&ファンタジーなのだ。

★ 荒俣宏さんによると、南方熊楠民俗学の「黙市」にまつわる話だそうだけど、あっちの世界(行ったことないけど)を見事に描き、とんでもない結末が待っている…衝撃の哀しいラスト。少し涙ぐむ展開なのだ。怖くて泣けるお買い得な作品。

★ 恒川氏は34歳。現在は沖縄在住。好きな作家はスティーブン・キング。なるほどね。

【オモシロ度=★★★☆☆】
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by suginami458 | 2005-11-07 23:22 | 小説・エンターテインメント