【流されゆく日日05】excite

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藤原文学の到達点。輝く『シリウスの道』、の巻。

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藤原伊織さん=写真=の最新長編『シリウスの道』(文芸春秋刊)が書店で輝いている。新聞の書評も好評だ。

国内最大手広告会社(つまりdentsuでしょ)の営業局副部長が主人公(今回は、全共闘世代ではないみたい)。敏腕美麗な女性部長・立花と、与党代議士を父に持つ二世クン、元証券会社勤務の派遣社員・平野らを部下に、18億円という巨大広告プロジェクト争奪に挑む。

相変わらずセリフ回しが効いている。
…立花(女性部長)がかすかに笑った。「それなら私も控えめにいうけれど、最近、この歳になってようやく悟ったことがあるの」
「なんですか」
「人間関係はいつか必ず腐っていく。そのこと」
「腐っていく?」
「そう。腐っていくの。他人との関係なんて所詮、なま物だもの」
…効いてるなぁ、ハードボイルドな女性部長だなぁ。

だけど、広告業界特有の用語が難しい。
…平野が尋ねてきた。「広告統計とか出稿調査って何ですか」
「広告統計は出稿実績。…出稿調査は、まだ露出していない媒体への申し込み段階のチェックだよ。…」
と、派遣社員の平野が必ず質問しているので、「OK牧場」。

それに、「東邦広告では、大きなプロジェクトが発生した場合、各フロアにあるいくつかの会議室のどれかが一定期間、専用の作業室に転用される。」なんて、dentsuの「内部情報」も満載だし…。いいの?


藤原さんの作品には必ず「絵画」「組織」「やくざ」が出てきて、それぞれがいい味を出しているけれど、僕は「会社の派閥抗争」も隠し味になっていると思う。
でも、それは何故なんだろうと感じているんだけど…。

【面白度=★★★★☆】
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by suginami458 | 2005-06-29 22:39 | 小説・エンターテインメント

小説

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by suginami458 | 2005-06-27 15:47

「交渉人 真下正義」の勝ち、の巻。

最近、僕の中を通り過ぎた映画。

★ 「サハラ」
うーん、まったくの期待外れ。いまどき、あれぐらいのCGを見ても驚きも興奮もしません。
じゃ、ストーリーが面白いのかといえば、第二次大戦のドイツと核兵器密造を絡めても、最後まで盛り上がらず、で‥‥。
【面白かった度=★★☆☆☆】

★ 「交渉人 真下正義」(本広克行監督)
「九段下駅、封鎖できませ~ん!」とおなじみのセリフも飛び出し、けっこう楽しめ真下正義。
無人のハイテク試作車両「クモ」のデザインも良かったし、チラリ都市伝説「謎の地下トンネル」「隠された脇線」も絡めてあり、あきさせない展開とテンポの良さ。
秋葉原、携帯電話、パソコン駆使とオタクの犯行かと思ったら‥‥犯人は結局‥‥。

指令センター長の国村隼、アリキリの石井正則クン、刑事の寺島進さんがいい味を出して真下正義(くどい)。
【面白かった度=★★★★☆】
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by suginami458 | 2005-06-24 18:28

『失踪日記』にウーン、の巻。


漫画家・吾妻ひでお氏の『失踪日記』が好調だ。
05年03月08日に第一刷、あれよあれよで06月06日には第七刷に!
日本漫画家協会賞も受賞したし。良かった! 吾妻センセイ。

おまけに、装丁は今を時めく鈴木成一デザイン室が担当しているので、更にビックリ。そういえば、ただものではない目立つデザインだ。

本は、簡単にいえば
漫画家・吾妻ひでお氏(55)の失踪(1989年、仕事したくない病で仕事場から)→路上生活→アル中強制入院→自殺未遂…のリアルなノンフィクション。すごい転落。
本当は凄まじく波乱に満ちた記録なんだろうけど、そこはギャグ漫画家、各編オチがついて暗さを消している。


で、読んでいたら知ってる人が出てきた。
吾妻氏は秋田書店系列で活躍した漫画家なので、「カベムラタイゾウ」氏らにしごかれた様子。
カベムラ氏は(もう休刊)『月刊漫画王』『冒険王』の編集長だった。僕も持ち込みで数回掲載していただきました(昔、漫画を描いていたので…)。


吾妻氏が失踪した原因は、どうも秋田書店に描きたい漫画を描かせてもらえなかったことにあるらしいが…。
でも、なぜ失踪するまでの心境だったのかがよく分からない。分からなくてもいいか。

【読んで面白かった度=★★★☆☆】
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by suginami458 | 2005-06-22 23:03 | 小説・エンターテインメント

ヨレヨレ京都②仏の道と麦芽100%、の巻。

♪私の髪に口づけをして…
♪…なのにあなたは京都へ行くの
♪京都の街はそれほどいいの
♪この私の愛よりも…
 (1973年(C)チェリッシュ「なのに、あなたは京都へ行くの」)


先月知り合った「東本願寺の坊さん兼バーの主人」工藤さんのお店へ(京都市左京区川端通夷川上ル新生洲町、サンフェスタビル1階「弥光庵」、電話075-751-5045)。

「先月お会いしたときの、捨てられていた子猫は、お蔭さまでもらわれていきました」
「良かったですねぇ。でも、いつも一緒にいたから寂しいでしょう」
「いえ、私はこのコがいますから…」って、持ち上げたのがジャンボ猫。うわ、大きい。

…とまあ軽く挨拶し、さあ、勉強させてもらおう、仏教を。
でも、さすが京都は違うな、バーで仏の道を学べるんだもの。

この「弥光庵」、開店10周年を迎えたばかり。お店の理念は「仏との出会い」。つまり、お酒を飲むことを通じて戒を守れない凡夫(ぼんぶ)であることに気づき、どうすれば救われるかを考えること、とか。

ちなみに、「肉類の食べ物は出しません」
うん、殺生は、仏の道に合いませんしね。
また、「ビールは麦芽100%のものしか出しません」
あれ、仏の道と麦芽は何か関係が?
「私が好きなもので…」
あ、そ、そうですか…。
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by suginami458 | 2005-06-19 23:21 | 小説・エンターテインメント

ヨレヨレ京都①安倍晴明一条戻り橋、の巻。

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♪私の髪にくちづけをして…
♪…なのに、あなたは京都に行くの
♪京都の街はそれほどいいの
♪この私の愛よりも…
 (1973年(C)チェリッシュ「なのに、あなたは京都へ行くの」)


前日以来の潰瘍再発で、体調ヨレヨレながらも「行かなくちゃ!」 と足もとフラフラで京都入り。
天気は薄曇り。京都にしては湿度少なく過ごしやすい日和。まるで、「おいでやす」と歓迎されているかのよう。うれしいな。

★まずは西陣を北上、「北野天満宮」へ御礼参り。
春遅く、試験に長年苦戦していた青年が参拝したところ、一発合格。さすが学問成就の菅原道真公でございます。この神社は広いのでとても気持ちがいい。
ありがとうございました、あの節は。霊験あらたかなり。


★南下して、「安倍晴明神社」。
そう、平安時代の陰陽師・安倍晴明を祭る神社=写真は人間界と霊界の結界といわれる一条戻り橋。晴明が操る式神(左)がここにいた。社印は五芒星(☆)。

修学旅行生や若い女の子で込んでいました。今や人気スポット。神社全体が白く真新しい。陰陽師グッズもたくさん並べられており、かなりの繁盛とみた。

絵札を見ると(個人情報はいいのか?)、荒俣宏氏や篠原涼子さんらも参拝したよう。「なんたらかんたらヒット祈願」って書いてあった。
あ、そうか。今夏公開の角川映画「妖怪大戦争」絡みだな…とすると、神木隆之介少年も来たのか!
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by suginami458 | 2005-06-17 20:58 | 小説・エンターテインメント

誰か角川春樹さんを止めてくれ、の巻。


最近、僕の体を通り過ぎていった本たち。

①『わが闘争』=(角川春樹/イースト・プレス刊=面白度数★★★★★ )
出だしから「私はスサノオノミコトである。創造と破壊の神である」って。さすが春樹師。普通人の座標軸では測れません。
他にも「私は歩く神社である」「私は異星人とコンタクトをした」「お返しと仕返しはお早めに」(つまり、氏を裏切った角川歴彦CEOと見城社長は許さない、という意味)…など名言多数。かなりの書店で売り切れ状態。

②『シリウスの道』(藤原伊織/文芸春秋=面白度数★★★★☆ds)

広告業界を舞台にしたサラリーマン・ハードボイルド(って、そんな分野あるのかな)。
「この作品のようなことは有り得るのでしょうか」と業界大手の人に聞いたら、「うーん、以前はあったかもしれないけど、今は本部制を敷いているからねぇ。彼は抑えたかもしれないねぇ」とか。待望の一冊。

③『最後に咲く花』(片山恭一/小学館=面白度数★☆☆☆☆)

少し食傷気味の、おなじみ小学館純愛路線。誤解されやすい作家。でも10万部突破したから、まあいいか。

④『雨の日と月曜日は』(上原隆/新潮文庫=面白度数★★★★☆)

村上春樹と上野千鶴子に心酔する「日本のボブ・グリーン」の文庫。
「私の書きたいこと」は「自尊心が粉々になりそうなときに、ひとはどのようにして自分を支えるのだろうか」とか。以前から愛読してますけれど、裏を返せば「失速した人の人生に興味があります」ってこと。
確かに、心が温まり、元気にはなりそうな気が…。
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by suginami458 | 2005-06-12 12:20

日本中央競馬会と日本赤軍、の巻

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知人の馬が5Rに出るというので、いざ、雨上がりの府中競馬場へ。

当然だけど、G1安田記念で大混雑の府中競馬場=写真。
スタンドを改装して小綺麗にしても、そこはやはり鉄火場。

なぜか通路で寝ているオジサン、イス持参で一心不乱な男性、何紙も広げて座り込み赤ペンを走らせるお兄ちゃん、競馬新聞とケータイ片手のお姉ちゃん…おまけに通路は、環境保護なんかなんのその、外れ馬券とマーク紙がジュウタン状態でございます。

でも、コンビニ、てんや、マクドナルドもあって生活できそう(しないか)なぐらいグルメな競馬場。


以前聞いた話。
JRA(日本中央競馬会)って外国人が聞くと、「オーマイガッ! 日本赤軍?」と思うとか。
ジャパン・レッド・アーミー →JRA →日本中央競馬会。
…本当か。
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by suginami458 | 2005-06-05 21:20