【流されゆく日日05】excite

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「路上の哲学者」は、この冬‥‥編。

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早朝06:50、新橋。出社のとき地下通路で必ずすれ違う「路上の哲学者」(角川文庫『ホームレス入門』風樹茂)がいる。段ボールを手に、混雑しはじめた駅の方に歩いていく姿は何ともいえず、寒そうで寂しい。まだ、若そうだ。

★ いま、東京都内には4263人のホームレスが確認されている(朝日新聞都内版)が、この数字は「東京都」が調べたもの。多摩川など主要河川は「国」管轄のため、さらに別の数字がある(05年夏調べで819人とも)。つまり、数字の上では都内で5082人が路上生活しているという。昨年比で1234人減ったというが、実態ははるかに多いだろう。

★ 新宿駅でもそうだが、低年齢化が進んでいるように思う。つまり、若年層のホームレスが多くなってきた。都庁に通じる通路などでも、「え、あんな若いのに‥‥」なんて思える青年が段ボールの家に入っていくのを見てビックリしたことがある。そういう若い人を当て込んでか、「1泊無料。働きませんか。簡単な解体作業」というビラが張ってある。

★ 街は、明るくクリスマスムード。毎朝、彼らの姿をみて、なにかしなくてはいけないと、「下層階級」にいる僕は思うのだけれど。

写真は本文とは関係ありません、まったく。
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by suginami458 | 2005-11-30 14:01 | 小説・エンターテインメント

原田知世はブレンディを飲んでいた、編。

映画「大停電の夜に」は大人の作品。イブに襲った大停電の夜、ロウソクの明かりだけのなか大切な人を思い合う、ある12人の再生を描く。

★ うらぶれたジャズバーのマスターにトヨエツ、彼に恋する女のコ・田畑智子。離婚に悩む夫婦に田口トモロヲと原田知世。人工衛星マニアの少年・本郷奏多と自殺を考えるモデル。ホテルのエレベーターに閉じ込められた女性・井川遥、ホテルボーイに阿部力(つよし)、老夫婦に宇津井健、淡島千景ら…と面白い配役。

★ プロジェクトXのナレーションの田口さん、声はあの通り(当たり前か)。トヨエツは、このジャズバーのマスター役、ちょうど気取り具合がピッタリ。原田知世サンは本当に歳を取らない女性だね、いまもカワイイ&綺麗。「時をかける少女」から何年だ?(古いか)
意外だったのは、本郷奏多クン。年上の女性に引かれつつ、体を寄せ合い自転車で雪の中を疾走するシーンは何だか知らないけど胸打たれた。いいね、青少年。名前がいいぞ、本郷奏多(かなた)。神木隆之介に負けるな。

★ 冒頭「特別協力=ブレンディ」とあったから、まさか…と思ったけど、原田知世サンの長映しで、しっかりインスタントコーヒーを飲むシーンがあった。でも、こういう商品露出っていうのは逆効果にならないのかな。客席でクスクス笑いがあったもの。

【映画「大停電の夜に」オモシロ度=★★★☆☆】
12月に見るにはいいかも、の掌編。
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by suginami458 | 2005-11-29 20:19 | 小説・エンターテインメント

新潮文庫がすごい! 『水曜の朝』で泣くのだ!  編。

美容院の帰り…じゃなかった病院の帰りに、書店をのぞくと、お! 『博士の愛した数式』(小川洋子)、『模倣犯』(宮部みゆき)が文庫になっている!

★ 新潮文庫恒例の「年末年始に読む本」フェア戦闘開始。それにしても、すごいラインアップ。胸張っていいぞ、新潮社。ほかに、『4TEEN』(石田衣良)、『ぬしさまへ』(畠中恵)、『本格小説』(木村美苗)‥‥読みたかったけれど、重い(本の重さ)ので敬遠していたものや、読み落としていた作品がズラリ。その重量級の中で、静かに僕を呼んでいる一冊が‥‥。

★ 『水曜の朝、午前三時』(蓮見圭一)。僕自身、この作品にはたくさんの思い出と、心動かされたことがある。本読みの達人・児玉清サンも泣いた恋愛小説。

★ 45歳の若さで逝った翻訳家・四条直美の回想から始まる。娘婿が遺言テープを聴きながら‥‥

(本文から)
コーヒーを飲みながら、僕は記事を読んだ。葉子が口にした一節に続けて、直美はこう書いていた。
「これでもうお終いだ。もうどうにもならない。私自身、何度そう考えたかしれません。でも、運命というものは私たちが考えているよりもずっと気まぐれなのです。昨日の怒りや哀しみが、明日には何物にも代え難い喜びに変わっているかもしれないし、事実、この人生はそうしたことの繰り返しなのです」
四条直美はそう信じていた。少なくともそう信じようとし、常に自分に言い聞かせていた。(後略)

この「運命」という言葉が、小説全体を貫く基調低音のようなテーマ。もし、あのとき、あの人を選んでいたら‥‥。あの角を曲がっていたら‥‥。

★ ちなみに、蓮見氏は元新潮社社員。
この本を刊行するとき、重役に呼ばれ、「きみ、わが社は文芸出版社なんだから、たくさんの本を出したい社員がいるんだよ。それがみんな本を出してくれといったらどうする」といわれたとか。別名で、ルポも執筆しているが、この『水曜』との落差に読まないほうが良かったような‥‥。

【『水曜の朝、午前三時』面白さ=★★★★☆】もう一度、泣くのだ。
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by suginami458 | 2005-11-27 17:53 | 小説・エンターテインメント

新橋で紅葉狩りなのだ、編。

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紅葉が見たい…と、浜離宮(正式名は浜離宮恩賜庭園、入庭料300円)を探索。

★ 以前は紅葉や桜を愛でるなんて全然関心なかったんだけど、最近は心動かされることがある。まあ、順調に加齢している証拠でしょう、ホ、ホ、ホ(いま読んでいる奥田英朗『港町食堂』の影響だな)。

★ ところが、浜離宮の紅葉はイマイチ=写真=どころかイマニ、イマサン。あまりカエデがなく、色のバリエーションが乏しい。春はいいのかも……残念。

★ バックにそびえ立つのはdentsu本社ビル。ここはビル自体に肖像権らしいものがあって、テレビドラマでも映すとウルサイ&なかなか撮影許可が出ない…と制作プロの人がこぼしていた。まあ、写るものはしょうがない。新橋から徒歩15分で、ほんの少しの紅葉とハイテクビル群が楽しめるから、息抜きにはちょうどいいのだ。東京湾が隣なので、「いざこと問はむ都鳥 わがおもふひとはありやなしやと」(在原業平)……なのだ(何が?)。

【浜離宮オモシロ度=★★☆☆☆】
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by suginami458 | 2005-11-24 16:46 | 小説・エンターテインメント

京王電鉄受難/事件の現場編。

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受難続く京王電鉄グループ…‥高品質低価格路線で拡大を続けている「京王プレッソインホテル」がまた営業休止になった。

★ 写真は、新たに自社調査で震度5に耐えられない耐震強度偽装建物だったことが判明した「プレッソイン五反田」。茅場町に続き、建てたホテルが次々営業休止になるとは、京王電鉄はショックだろう。せっかく「塩漬け」状態だった土地を開発できたと思っていたのにね…。でも、この五反田の周辺はレジャーホテルばっかりなので、なんとなく場違いのようなビジネスホテル。

★同チェーンの東銀座に宿泊したことがあったが、建物はきれいで、使い勝手もスタッフの感じも良かった。ビジネスホテルとして稼働率も7割以上で順調(日経新聞)の矢先の冷水。でも、耐震強度偽装報道が出るや即営業休止を決めた京王電鉄の判断は当然。それとも、業界でも低価格&超早工期で疑念視されていた木村建設(11階建てホテルをなんと半年で完成=日刊ゲンダイ)を使ったことの方が問題になるのか。

★これから、建物はどうするんだろう…まだ2年もたっていないのに。補修が有力だけど、大丈夫かな。
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by suginami458 | 2005-11-22 16:24 | 小説・エンターテインメント

ハウルたちと暮らそう、編。

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ふと、たばこを吸いに喫煙室の外を眺めると、帝都(古いぞ)・東京の上空を覆う暗雲が…=写真。

★ う~む、不吉な…夏に見た「妖怪大戦争」(角川映画)の一シーンのよう。もしや、ロイヤル祝賀にわく帝都に、平将門の異変でも…ということはなく、約1時間後には透き通った冬の青空に。

★ 「青空」といえば、「ハウルの動く城」! DVD発売じゃん! 予約してたの忘れてた! ジブリ作品お決まりのエンディングは、流れる雲の青空シーン。「ハウル」は公開で見たときはあまりピンとこなかったけど、このごろたまに空を見上げると「もう一度見たいのだ。久石譲の音楽を聴きたいのだ」(突然、椎名誠文体)と思っていた。

★ そうだ。帰りに、DVDを買って週末は「ハウルたちと暮らそう」(ちなみに、テレビCMのナレーションは神木隆之介クン。そう、「待たれよ。わしはイモは嫌いじゃ」の、マルクルの声の)。

【特典付きDVDのオモシロさ=★★★★☆】もう一枚の「ショートショート・ジブリ」を買わそうというのがシツコイ。
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by suginami458 | 2005-11-16 15:38 | 小説・エンターテインメント

「山窩」勉強中①、編。


いま「サンカ」に再び脚光の予感が。

★ 「サンカ」とは何? 漢字を当てると「山窩」。簡単にいうと、この日本列島を自由に流浪した幻の漂泊民。原日本人の末裔では、ともいわれている。
柳田国男は、定住し、農耕生活を主にしていた人々を「常民」(江戸時代は寺の檀家)と呼んだ。しかし、列島には山野をめぐる一所不住の非・定住民もいた。彼らを「サンカ」、海を住処とする漂泊民を「家船(えぶね)」(主に瀬戸内海)と呼んだ。

★ 以前から、『AERA』やマイナー誌ではサンカ特集がたびたび出ていたが、再び注目されるきっかけとなったのは、『幻の漂泊民・サンカ』(沖浦和光・文春文庫)の刊行あたりからか。

★ 重い名著。これにはビックリした。以前読んだ小説(五木寛之『風の王国』『戒厳令の夜』)にもたびたび出ていたが、「漂泊の民? へえ、ロマンだねえ」ぐらいしか思わなかった。読んでみたら面白さノンストップ。売れ行きも好調そうで、出版から一年以上たつのに、現在も書店に平積みされている。

★ で、もっと具体的に「サンカ」実像に迫ると…奥が深すぎ、被差別問題も絡み、簡単には無理。
いずれにしても、「1960年代までには彼らは姿を消したらしい」ということだけで、ロマンもなく、実体は哀しく苦しさに満ちた集団だったようだ。もっと、勉強しなくては…だから続く。
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by suginami458 | 2005-11-14 08:19 | 小説・エンターテインメント

「ALWAYS」! 一の酉! 編。

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★ 新宿・花園神社で「一の酉」をやっていた=写真。もう年末が近いんだなあ。熊手が飛ぶように売れていた‥‥はウソ。あまり売れていなかったみたい。ミニ版の1000円熊手のほうが好調な様子。でも、時々「いよー、シャンシャンシャン」なんて締めの声も聞こえたから、それなりなんでしょう。21日は「二の酉」。

★ ‥‥の冷やかしの後、映画「ALWAYS/三丁目の夕日」へ。昭和30年代の、ある街の人々を描いた作品。簡単に言えば、みんな涙ぐんでいました。そして鼻をすすっていました‥‥オジサン、オバサンたちが。グッドオールデイズ。

★ 大きくなったな、満男=純(吉岡秀隆)。おお、小料理屋の小雪ねえさんが光っている。本当に綺麗だなあ。意外に好演だったのが「古川淳之介」役の須賀健太クン。この少年は映画「zoo」でも面白い役をこなしていたけど、泣いたら日本一かも。がんばれ須賀健太。神木隆之介に負けるな。
吉岡「淳之介~」、須賀「お、おじちゃん!‥‥」この再会シーンで涙腺全開。

★ この作品のもうひとつの主役は、ビジュアル効果(VFX)。すごいなあ、CG。建設中の東京タワー、銀座の街並み、都電、街頭、上野駅‥‥(生まれてないから見てはいないけど)。違和感なく、実に滑らかに再現している(たぶん)。
セットの時代考証も完璧なんだろうけど、ひとつだけ「あれ?」は、少年が持っていた『月刊冒険少年』。映画では本の背が丸く折れていたけど、当時は「平綴じ」(背をホチキスで綴じる製本)のはず。あの本は「無線綴じ」(背を接着剤処理する綴じ方)という製本で、昭和50年代前半に登場したもの。

【花園神社一の酉オモシロ度=★★★☆☆】
【映画『ALWAYS/三丁目の夕日』オモシロ度=★★★☆☆】
同じかよ!
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by suginami458 | 2005-11-09 17:46 | 小説・エンターテインメント

『夜市』は快挙! 編

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もう冬だけど、薄ら寒くなる一冊『夜市(よいち)』(恒川光太郎、1260円)が面白い=写真(C)角川書店。
角川書店の第12回日本ホラー小説大賞受賞作。表紙カバーのデザインもいいぞ。

★ 帯コピーは「注目の大型新人誕生! 選考委員も大絶賛の傑作」。いまどきこんな帯でいいの? って感じ。あの林真理子サンも「文句なしの大賞」とか。
ストーリーは、なんでも売っている化け物たちの市場「夜市」に幼いころ紛れ込んでしまった裕司は、脱出するために弟を売り飛ばし、「野球がうまくなる才能」を手に入れたが…。

★ 人攫い、抜き身の刀を手にした老紳士、永久放浪者、狸、一つ目ゴリラ、カウボーイ…登場人物たちもタダモノではない。異形の住人ばかり。でも、なんとなく姿が浮かんでくる…嘘を現実のように書き込むうまさ! ホラー&ファンタジーなのだ。

★ 荒俣宏さんによると、南方熊楠民俗学の「黙市」にまつわる話だそうだけど、あっちの世界(行ったことないけど)を見事に描き、とんでもない結末が待っている…衝撃の哀しいラスト。少し涙ぐむ展開なのだ。怖くて泣けるお買い得な作品。

★ 恒川氏は34歳。現在は沖縄在住。好きな作家はスティーブン・キング。なるほどね。

【オモシロ度=★★★☆☆】
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by suginami458 | 2005-11-07 23:22 | 小説・エンターテインメント

金髪大木凡人! 編。

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病院の見舞いの帰りに三多摩を歩いて見た。ビックリ! 街が小綺麗になり、日本の正しい小市民的重松清小説的な郊外に変貌していた。

★ まずは「高幡不動尊」界隈(日野市)。昭和の頃と比べると、本堂は一層ゴージャスになっていた。交通祈願・家内安全はそんなにご利益十分なのか。境内の紅葉は「25%」ぐらい。ここは建物の赤がきついので、オレンジや黄色が欲しい(無理か)。中旬以降が見ごろか。

★ ‥‥と参道を歩いていたら、テレビクルーを従えた、大きな声の男が。どっかで見たことがあると思ったら、凡ちゃん(大木凡人)じゃないの。おまけに、金髪じゃん。凡ちゃんが色付いてどうする。「いやあ、この辺も変わりました。私がいたころは‥‥」って、凡ちゃん、このあたりにいたのか。リポートしながら、速足だったので、カメラも追いかけるのに大変そうだぞ=写真。

★ 京王線高幡不動駅から歩いて5分の「多摩都市モノレール高幡不動駅」からモノレールに。地上約7㍍をゆっくり走る。眺望いいじゃん。子供も大喜び。この路線は早い話、陸の孤島の南多摩とJR中央線を直結させましょ三多摩縦断線ってこと。もう少し早くできれば通学に苦労しなかったのに…。
約10分で、立川南駅。ここもダイナミックに変わっていた。歩道橋ばかりで昔(昭和のころだけど)の街の様子は、なし。米軍基地があった頃は怖くて歩きたくなかったけど(古いぞ)。

★ でも、新宿から数十分で、こんなに楽しめるんだから、多摩にはいいね気分は小旅行。

【三多摩の紅葉/11月初旬=★☆☆☆☆】
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by suginami458 | 2005-11-03 18:31 | 小説・エンターテインメント